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5.2 レッスン 1
課題 1: Linuxコミュニティとオープンソースのキャリア
1.1 ポピュラーなOSとLinuxの発展
  • 1.1 レッスン 1
1.2 主なオープンソースのアプリケーション
  • 1.2 レッスン 1
1.3 オープンソースソフトウエアとライセンス
  • 1.3 レッスン 1
1.4 ICTスキルとLinuxでの作業
  • 1.4 レッスン 1
課題 2: Linuxシステムで自分の手法を見つける
2.1 コマンドラインの基本
  • 2.1 レッスン 1
  • 2.1 レッスン 2
2.2 コマンドラインのヘルプ機能の利用
  • 2.2 レッスン 1
2.3 ディレクトリの利用とファイルの一覧
  • 2.3 レッスン 1
  • 2.3 レッスン 2
2.4 ファイルの作成、移動と削除
  • 2.4 レッスン 1
課題 3: コマンドラインの力
3.1 コマンドラインでのファイル圧縮
  • 3.1 レッスン 1
3.2 ファイルの検索と展開
  • 3.2 レッスン 1
  • 3.2 レッスン 2
3.3 コマンドをスクリプトにする
  • 3.3 レッスン 1
  • 3.3 レッスン 2
課題 4: Linuxオペレーティングシステム
4.1 オペレーティングシステムの選択
  • 4.1 レッスン 1
4.2 コンピュータハードウエアの理解
  • 4.2 レッスン 1
4.3 データの保管場所
  • 4.3 レッスン 1
  • 4.3 レッスン 2
4.4 ネットワーク上のコンピュータ
  • 4.4 レッスン 1
課題 5: セキュリティとファイルパーミッション
5.1 セキュリティの基本と、ユーザタイプの確認
  • 5.1 レッスン 1
5.2 ユーザとグループの作成
  • 5.2 レッスン 1
5.3 ファイルのパーミッションと所有権の管理
  • 5.3 レッスン 1
5.4 特別なディレクトリとファイル
  • 5.4 レッスン 1
How to get certified
  1. 課題 5: セキュリティとファイルパーミッション
  2. 5.2 ユーザとグループの作成
  3. 5.2 レッスン 1

5.2 レッスン 1

Certificate:

Linux Essentials

Version:

1.6

Topic:

5 セキュリティとファイルパーミッション

Objective:

5.2 ユーザーとグループの作成

Lesson:

1 of 1

はじめに

Linuxマシン上のユーザーやグループを管理することは、システム管理の重要な側面の一つです。実際、Linuxは複数のユーザーが同時に1つのマシンを使用できるマルチユーザーOSです。

ユーザーとグループに関する情報は /etc/ ディレクトリツリー内の4つのファイルに保存されています:

/etc/passwd

カンマで区切られた7つのフィールドにユーザーの基本情報を収めたファイル

/etc/group

カンマで区切られた4つのフィールドにグループの基本情報を収めたファイル

/etc/shadow

カンマで区切られた9つのフィールドに暗号化されたユーザーのパスワードなどを収めたファイル

/etc/gshadow

カンマで区切られた4つのフィールドに暗号化されたグループパスワードなどを収めたファイル

これらのファイルはすべて、ユーザーとグループを管理するためのコマンドラインツールで更新されます。これについては、このレッスンの後半で説明します。あるいは、Linuxディストリビューション毎に固有のグラフィカルアプリケーションでも管理できます。これらは、よりシンプルで即時的な管理インターフェイスを提供します。

Warning

これらのファイルはテキストファイルですが、直接編集してはいけません。ディストリビューションに付属のツールを使用します。

/etc/passwd ファイル

/etc/passwd は各行にユーザー情報を含む、誰もが読み出せるファイルです。

frank:x:1001:1001::/home/frank:/bin/bash

各行には、コロンで区切った7つのフィールドがあります:

ユーザー名

ユーザーがシステムにログインするときに使用する名前です。

パスワード

暗号化されたパスワードです(シャドウパスワードを使う場合には x)

ユーザーID(UID)

システム内でユーザーに割り当てられた番号。

グループID(GID)

システム内のユーザーのプライマリグループ番号。

GECOS

ユーザーに関する補足情報(本名など)に使用するオプションフィールド。コンマで区切って複数のエントリを入れることができます。

ホームディレクトリ

ユーザーのホームディレクトリの絶対パス。

シェル

ユーザーがシステムにログインしたときに自動的に起動されるプログラム(通常は /bin/bash などの対話シェル)の絶対パス。

/etc/group ファイル

/etc/group は各行にグループ情報を含む、誰もが読み出せるファイルです。

developer:x:1002:

各行には、コロンで区切った4つのフィールドがあります。

グループ名

グループの名前

グループパスワード

グループの暗号化されたパスワード(シャドウパスワードを使う場合には x)

グループID (GID)

システム内でグループに割り当てられた番号

メンバーのリスト

グループに属するユーザーのコンマ区切りリスト。プライマリグループとしているユーザーは含めなくてもよい

/etc/shadow ファイル

/etc/shadow ファイルは、ユーザーの暗号化されたパスワードを含む、root ないしその特権を持った人だけが読み出せるファイルです。

frank:$6$i9gjM4Md4MuelZCd$7jJa8Cd2bbADFH4dwtfvTvJLOYCCCBf/.jYbK1IMYx7Wh4fErXcc2xQVU2N1gb97yIYaiqH.jjJammzof2Jfr/:18029:0:99999:7:::

各行には、コロンで区切った9つのフィールドがあります。

ユーザー名

ユーザーがシステムにログインするときに使用する名前です。

暗号化されたパスワード

ユーザーの暗号化されたパスワード(値が ! の場合はアカウントがロックされている)

直近にパスワードを変更した日付け

パスワードを変更した日を、1970年1月1日からの日数で示したもの。値 0 はユーザーは次回アクセスしたときにパスワードを変更する必要があることを示す

パスワードの最小利用期間

パスワード変更後、ユーザーがパスワードを再度変更できるようになるまでに経過する必要がある最小日数

パスワードの最大利用期間

パスワードの変更が必要になるまでの最大日数

パスワードの警告期間

パスワードの有効期限が切れる前に、パスワードを変更する必要があることをユーザーに警告する日数

インアクティブ期間

パスワードの有効期限が切れてからユーザーがパスワードを更新できる日数。この期間が経過してもユーザーがパスワードを変更しない場合、アカウントは無効になる

アカウントの有効期限

ユーザーアカウントが無効になる日付を、1970年1月1日からの日数で示す。空の場合は、ユーザーアカウントが無制限であることを意味します

予約フィールド

将来の利用のために予約されているフィールド

/etc/gshadow ファイル

/etc/gshadow ファイルは、グループの暗号化されたパスワードを含む、root ないしその特権を持った人だけが読み出せるファイルです。

developer:$6$7QUIhUX1WdO6$H7kOYgsboLkDseFHpk04lwAtweSUQHipoxIgo83QNDxYtYwgmZTCU0qSCuCkErmyR263rvHiLctZVDR7Ya9Ai1::

各行には、コロンで区切った4つのフィールドがあります。

グループ名

グループの名前

暗号化されたグループのパスワード

グループのメンバーではないユーザーが newgrp コマンドでグループに参加する場合に使用されます。パスワードが ! で始まるときは、誰も newgrp でグループにアクセスすることはできません。

グループ管理者

グループ管理者のコンマ区切りリスト。グループ管理者は gpasswd コマンドで、グループのパスワードを変更したり、メンバーを追加・削除することができます。

グループメンバー

グループメンバーのコンマ区切りリスト。

ユーザーとグループの情報が保存されているファイルを確認したので、これらのファイルを更新するための重要なコマンドラインツールについて説明しましょう。

ユーザーアカウントの追加と削除

Linuxでは、useradd コマンドで新しいユーザアカウントを追加し、userdel コマンドでユーザアカウントを削除します。

デフォルト設定で frank という名前の新しいユーザーアカウントを作成したい場合は、以下のように実行します:

# useradd frank

新しいユーザーを作成したら、 passwd を使用してパスワードを設定します:

# passwd frank
Changing password for user frank.
New UNIX password:
Retype new UNIX password:
passwd: all authentication tokens updated successfully.

これらのコマンドはroot権限が必要です。useradd コマンドを実行すると、作成したユーザーアカウントが追加されて、パスワードデータベースとグループデータベースも更新されます。また、指定した場合には、新しいユーザーのホームディレクトリとユーザーアカウントと同じ名前のグループが作成されます。

Tip

grep ユーティリティを使用して、パスワードおよびグループデータベースをフィルタリングし、特定のユーザーまたはグループのエントリのみを表示できることを覚えておきましょう。上記の例では、以下のように、追加した frank のアカウントの基本的な情報を見ることができます:

cat /etc/passwd | grep frank

ないし

grep frank /etc/passwd

useradd コマンドの重要なオプションを示します:

-c

コメント(例えば本名)を指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

-d

ホームディレクトリを指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

-e

無効となる日付を指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

-f

パスワードが無効になってからユーザーがパスワードを更新できる日数を指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

-g

GIDを指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

-G

複数のセカンダリグループを追加して、新しいユーザーアカウントを作成する

-m

ホームディレクトリを指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

-M

ホームディレクトリなしで、新しいユーザーアカウントを作成する

-s

ログインシェルを指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

-u

UIDを指定して、新しいユーザーアカウントを作成する

ユーザーアカウントが作成されたら、id コマンドと groups コマンドを使って、UID、GID、所属するグループを調べることができます。

# id frank
uid=1000(frank) gid=1000(frank) groups=1000(frank)
# groups frank
frank : frank
Tip

/etc/login.defs ファイルが、ユーザーやグループを作成する際の設定パラメータを定義しています。確認し、必要があれば編集するとよいでしょう。例えば、新しいユーザーやグループに割り当てるUIDやGIDの範囲をセットしたり、-m オプションを使わなくても新しいユーザーのホームディレクトリの作成を指示したり、ユーザー毎に新しいグループを自動的に作成することを指示するなどが行えます。

ユーザーアカウントを削除するときは、userdel コマンドを使います。このコマンドは、アカウントデータベースに収められた情報を更新し、指定されたユーザーへのすべての参照を削除します。-r オプションを使用すると、ユーザーのホームディレクトとその内容に加えて、メールスプールを削除します。他の場所にあるファイルは、手作業で探し出して削除しなくてはなりません。

# userdel -r frank

ユーザーアカウントを削除するには、root権限が必要なのは同様です。

スケルトンディレクトリ

新しいユーザーとそのホームディレクトリを作成すると、スケルトンディレクトリ(デフォルトでは /etc/skel )からファイルとサブディレクトリがホームディレクトリにコピーされます。システム管理者が、新しいユーザーのホームに常に置きたいディレクトリやファイルがあるものだからです。つまり、新しいユーザーアカウントのホームディレクトリに置くファイルやディレクトリをカスタマイズしたければ、それらのファイルやディレクトリをスケルトンディレクトリに置けばよいのです。

Tip

通常スケルトンディレクトリにあるプロファイルファイルは隠しファイルであることに注意ましょう。つまり、スケルトンディレクトリ内の、あるいはそこからコピーされたユーザーのホームディレクトリの全てのファイルやフォルダを一覧表示したい場合は、ls -Al コマンドを使用する必要があります。

グループの追加と削除

グループ管理では、groupadd コマンドと groupdel コマンドで、グループを追加・削除します。

developer という名前のグループを作るときは、rootとして次のコマンドを実行します:

# groupadd -g 1090 developer

このコマンドに -g オプションを指定すると、指定した GIDでグループを作成します。

developer グループを削除するには、次のコマンドを実行します:

# groupdel developer
Warning

ユーザーアカウントを追加する場合、useradd コマンドを起動する前に、そのアカウントが所属するプライマリグループとセカンダリグループが存在しなくてはなりません。また、ユーザーアカウントのプライマリグループとなっているグループは削除できません。

passwd コマンド

このコマンドは、主にユーザーのパスワードを変更するために使用します。すべてのユーザーが自分のパスワードを変更できますが、他のユーザーのパスワードを変更できるのはrootだけです。

passwd には、パスワードの有効性を制御するためのオプションがあります:

-d

ユーザーアカウントからパスワードを削除します(ユーザーは無効になります)

-e

ユーザーにパスワードの変更を強制します

-l

ユーザアカウントをロックします(暗合化されたパスワードの先頭に感嘆符を付けます)

-u

ユーザーアカウントをアンロックします(パスワード先頭の感嘆符を削除します)

-S

指定したアカウントのパスワードに関する情報を表示します

これらのオプションは、rootのみが使用できます。オプションの完全な一覧は、マニュアルを参照して下さい。

演習

  1. 以下に示すエントリが、どのファイルのものであるかを答えて下さい。

    • developer:x:1010:frank,grace,dave

    • root:x:0:0:root:/root:/bin/bash

    • henry:$1$.AbCdEfGh123456789A1b2C3d4.:18015:20:90:5:30::

    • henry:x:1000:1000:User Henry:/home/henry:/bin/bash

    • staff:!:dave:carol,emma

  2. 次の出力例を見て、以下の7問に答えて下さい:

    # cat /etc/passwd | tail -3
    dave:x:1050:1050:User Dave:/home/dave:/bin/bash
    carol:x:1051:1015:User Carol:/home/carol:/bin/sh
    henry:x:1052:1005:User Henry:/home/henry:/bin/tcsh
    # cat /etc/group | tail -3
    web_admin:x:1005:frank,emma
    web_developer:x:1010:grace,kevin,christian
    dave:x:1050:
    # cat /etc/shadow | tail -3
    dave:$6$AbCdEfGh123456789A1b2C3D4e5F6G7h8i9:0:20:90:7:30::
    carol:$6$q1w2e3r4t5y6u7i8AbcDeFgHiLmNoPqRsTu:18015:0:60:7:::
    henry:!$6$123456789aBcDeFgHa1B2c3d4E5f6g7H8I9:18015:0:20:5:::
    # cat /etc/gshadow | tail -3
    web_admin:!:frank:frank,emma
    web_developer:!:kevin:grace,kevin,christian
    dave:!::
    • carol のユーザID(UID)とグループID(GID)は何ですか?

    • dave と henry はどのシェルを使っていますか?

    • henry のプライマリグループ名は何ですか?

    • web_developer グループのメンバーは誰ですか? そのうちのグループ管理者は誰ですか?

    • システムにログインできないのは誰ですか?

    • 次にシステムにログインしたときにパスワードを変更しなくてはならないのは誰ですか?

    • coral はパスワードを変更してから何日間使い続けられますか?

発展演習

  1. rootとして useradd -m dave コマンドを実行して新しいユーザーアカウントを作成しました。このコマンドはどのような処理を行いますか? /etc/login.defs には CREATE_HOME と USERGROUPS_ENAB がセットされているものとします。

  2. dave アカウントの作成に成功しました。このユーザーはシステムにログインできますか?

  3. dave のユーザーID(UID)とグループID(GID)、ならびに、dave グループのメンバーを確認して下さい。

  4. sys_admin と web_admin、db_admin グループを作成して、それらのグループID(GID)を確認して下さい。

  5. 新しいユーザーアカウント carol を作成し、UIDを 1035に、プライマリグループを sys_admin に、セカンダリグループを web_admin と db_admin としてください。

  6. 実習で作成した dave と carol のユーザーアカウントと、グループ sys_admin と web_admin、db_admin を削除しましょう。

  7. ls -l /etc/passwd /etc/group /etc/shadow /etc/gshadow コマンドを実行して、ファイルパーミッションの観点から出力について説明して下さい。これら4つのファイルの内、セキュリティの理由からシャドウ化されているものはどれでしょう? システムではシャドウパスワードを使用しているものとします。

  8. ls -l /usr/bin/passwd コマンドを実行します。どの特殊ビットがセットされていて、それは何を意味していますか?

まとめ

このレッスンでは、次のような事柄を学習しました:

  • Linuxにおけるユーザーとグループ管理の基本

  • パスワードデータベースとグループデータベースに収められたユーザーとグループの情報の管理

  • スケルトンディレクトリの保守

  • ユーザーアカウントの追加と削除

  • グループアカウントの追加と削除

  • ユーザーアカウントのパスワード変更

このレッスンでは、以下のコマンドを取り上げました:

useradd

新しいユーザーアカウントを作成します。

groupadd

新しいグループアカウントを作成します。

userdel

ユーザーアカウントを削除します。

groupdel

グループアカウントを削除します。

passwd

ユーザーアカウントのパスワードを変更する、あるいはその有効性を制御します。

演習の解答

  1. 以下に示すエントリが、どのファイルのものであるかを答えて下さい。

    • developer:x:1010:frank,grace,dave

      /etc/group

    • root:x:0:0:root:/root:/bin/bash

      /etc/passwd

    • henry:$1$.AbCdEfGh123456789A1b2C3d4.:18015:20:90:5:30::

      /etc/shadow

    • henry:x:1000:1000:User Henry:/home/henry:/bin/bash

      /etc/passwd

    • staff:!:dave:carol,emma

      /etc/gshadow

  2. 次の出力例を見て、以下の7問に答えて下さい:

    # cat /etc/passwd | tail -3
    dave:x:1050:1050:User Dave:/home/dave:/bin/bash
    carol:x:1051:1015:User Carol:/home/carol:/bin/sh
    henry:x:1052:1005:User Henry:/home/henry:/bin/tcsh
    # cat /etc/group | tail -3
    web_admin:x:1005:frank,emma
    web_developer:x:1010:grace,kevin,christian
    dave:x:1050:
    # cat /etc/shadow | tail -3
    dave:$6$AbCdEfGh123456789A1b2C3D4e5F6G7h8i9:0:20:90:7:30::
    carol:$6$q1w2e3r4t5y6u7i8AbcDeFgHiLmNoPqRsTu:18015:0:60:7:::
    henry:!$6$123456789aBcDeFgHa1B2c3d4E5f6g7H8I9:18015:0:20:5:::
    # cat /etc/gshadow | tail -3
    web_admin:!:frank:frank,emma
    web_developer:!:kevin:grace,kevin,christian
    dave:!::
    • carol のユーザID(UID)とグループID(GID)は何ですか?

      UIDは 1051で GIDは 1015です。( /etc/passwd の第4フィールド)

    • dave と henry はどのシェルを使っていますか?

      dave は /bin/bash を、henry は /bin/tcshを使っています。( /etc/passwd の第7フィールド)

    • henry のプライマリグループ名は何ですか?

      グループ名は web_admin です。( /etc/group の第1フィールド)

    • web_developer グループのメンバーは誰ですか? そのうちのグループ管理者は誰ですか?

      メンバーは grace、kevin、christian です( /etc/group の第4フィールド)。kevin のみがグループの管理者です( /etc/gshadow の第3フィールド)。

    • システムにログインできないのは誰ですか?

      henry のユーザーアカウントはロックされています。( /etc/shadow ファイルのパスワード先頭が感嘆符である)

    • 次にシステムにログインしたときにパスワードを変更しなくてはならないのは誰ですか?

      /etc/shadow の第3フィールド(直近にパスワードを変更した日付け)が0であると、ユーザーが次回システムにログインする時にパスワードを変更しなくてはなりません。したがって、dave はパスワードを変更しなくてはなりません。

    • coral はパスワードを変更してから何日間使い続けられますか?

      60日間( /etc/shadow の第5フィールド)

発展演習の解答

  1. rootとして useradd -m dave コマンドを実行して新しいユーザーアカウントを作成しました。このコマンドはどのような処理を行いますか? /etc/login.defs には CREATE_HOME と USERGROUPS_ENAB がセットされているものとします。

    コマンドはシステムのユーザーに dave を追加します。dave のホームディレクトリ(デフォルトでは /home/dave )が作成されて、スケルトンディレクトリにあるファイルとディレクトリがそこにコピーされます。さらに、同じ名前で新しいグループが作成されます。

  2. dave アカウントの作成に成功しました。このユーザーはシステムにログインできますか?

    できません。dove アカウントはロックされているからです( /etc/shadow に感嘆符があります)

    # cat /etc/shadow | grep dave
    dave:!:18015:0:99999:7:::

    dave のパスワードをセットすれば、アカウントはアンロックされます。passwd コマンドで作業します。

    # passwd dave
    Changing password for user dave.
    New UNIX password:
    Retype new UNIX password:
    passwd: all authentication tokens updated successfully.
  3. dave のユーザーID(UID)とグループID(GID)、ならびに、dave グループのメンバーを確認して下さい。

    # cat /etc/passwd | grep dave
    dave:x:1015:1019::/home/dave:/bin/sh
    # cat /etc/group | grep 1019
    dave:x:1019:

    dave のUIDとGIDはそれぞれ1015と1019です( /etc/passwd の第4フィールド)。dave グループにはメンバーがいません( /etc/group の第4フィールドが空)。

  4. sys_admin と web_admin、db_admin グループを作成して、それらのグループID(GID)を確認して下さい。

    # groupadd sys_admin
    # groupadd web_admin
    # groupadd db_admin
    # cat /etc/group | grep admin
    sys_admin:x:1020:
    web_admin:x:1021:
    db_admin:x:1022:

    グループ sys_admin、web_admin、db_admin のGIDは、それぞれ 1020、1021、1022です。

  5. 新しいユーザーアカウント carol を作成し、UIDを 1035に、プライマリグループを sys_admin に、セカンダリグループを web_admin と db_admin としてください。

    # useradd -u 1035 -g 1020 -G web_admin,db_admin carol
    # id carol
    uid=1035(carol) gid=1020(sys_admin) groups=1020(sys_admin),1021(web_admin),1022(db_admin)
  6. 実習で作成した dave と carol のユーザーアカウントと、グループ sys_admin と web_admin、db_admin を削除しましょう。

    # userdel -r dave
    # userdel -r carol
    # groupdel sys_admin
    # groupdel web_admin
    # groupdel db_admin
  7. ls -l /etc/passwd /etc/group /etc/shadow /etc/gshadow コマンドを実行して、ファイルパーミッションの観点から出力について説明して下さい。これら4つのファイルの内、セキュリティの理由からシャドウ化されているものはどれでしょう? システムではシャドウパスワードを使用しているものとします。

    # ls -l /etc/passwd /etc/group /etc/shadow /etc/gshadow
    -rw-r--r-- 1 root root    853 mag  1 08:00 /etc/group
    -rw-r----- 1 root shadow 1203 mag  1 08:00 /etc/gshadow
    -rw-r--r-- 1 root root   1354 mag  1 08:00 /etc/passwd
    -rw-r----- 1 root shadow 1563 mag  1 08:00 /etc/shadow

    ファイル /etc/passwd と /etc/group は誰でも読み出し可能ですが、セキュリティ上の理由でシャドウ化されています。パスワードがシャドウ化されている場合、これらのファイルの第2フィールドに x がセットされて、ユーザーとグループの暗号化されたパスワードは、それぞれ /etc/shadow と /etc/gshadow に収められます。それらのファイルは rootのみが読み出し可能ですが、一部のシステムでは shadow グループのメンバーも読み出し可能となっています。

  8. ls -l /usr/bin/passwd コマンドを実行します。どの特殊ビットがセットされていて、それは何を意味していますか?

    # ls -l /usr/bin/passwd
    -rwsr-xr-x 1 root root 42096 mag 17  2015 /usr/bin/passwd

    passwd コマンドには SUIDビット(実行例の4文字目)がセットされていて、ファイルの所有者(この場合は root)の権限でコマンドが実行されることを意味しています。これが、一般ユーザーが自分のパスワードを変更できる理由です。

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ここでの作成物は、Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International Licenseの下でライセンスされています。

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